なぎさ公園小学校が毎年実施している「干潟観察」の授業から見えてきたものとは?
子どもが小さいうちはいろいろな体験をしてほしい…そう考えるママ・パパは多いのではないでしょうか。そんな方に選ばれているのが、広島市佐伯区海老山にある「なぎさ公園小学校」です。
なぎさ公園小学校では、“ほんもの”にふれることを重視した体験型の授業を多数実施。さらにその体験を“プロジェクト学習”として、複数の教科で活かしているのが特徴です。
今回は、そんななぎさ公園小学校の校外学習のひとつで、開校時から一貫して実施している授業でもある「干潟観察」の様子を紹介!この冬開催の学校体験会や入試情報についてもお知らせします。
【なぎさ公園小学校】3年生の「干潟観察」の様子を紹介!
体験型の授業がたくさん!「なぎさ公園小学校」
なぎさ公園小学校は、広島市佐伯区海老山南にある私立小学校。広島工業大学や広島なぎさ中学校・高等学校で知られる「学校法人鶴学園」が運営しており、充実した校内設備が魅力です。
校内のビオトープにはカエルやイモリも生息
広島市内ながらも自然豊かな場所にあり、こうした環境を活かした「ほんものの体験」を重視している学校としても知られます。自然体験施設での校外学習などを積極的に取り入れながら、独自の授業スタイルを展開している学校です。
そんななぎさ公園小で「ほんものの体験」の一環として毎年行われているのが、干潟(ひがた)観察。今回は、9月26日(火)に行われた、3年生の授業の様子を紹介します♪
▼なぎさ公園小学校の「ほんものの体験」とは?以下の記事をチェック!
なぎさ公園小学校が大切にしているの「干潟観察」の様子をご紹介♪
この日、なぎさ公園小学校の3年生がやってきたのは、学校近くを流れる「八幡川」の河口。ボランティアとして、保護者の方も各班1人ずつ同行しました。
9月後半といえば、まだ暑さも残る時期。干潟を観察してみると…カニやヤドカリといった水辺のいきものたちがたくさん!子どもたちも、さっそくいきものを見つけて興味深々の様子です。
今回の校外学習の目的は、「アシハラガニの観察」です。
北海道から九州まで、日本全国の干潟に生息するアシハラガニ。甲羅が3㎝ほどあり、干潟で観察できるカニのなかでも、大きく見つけやすい種類です。
自然の中で、動物の死骸などの有機物を分解するという、大切な役割を果たしている、アシハラガニ。「干潟の掃除屋さん」としても知られているそう!
さっそくカニを発見して、観察をはじめる子どもたち。
「すごい!大きいカニを見つけた!」「黒っぽくてなかなか見つけられない」「思った以上に逃げ足がはやい!」…こうした実体験でしか得られない感動は、大人になってもきっと記憶のどこかに残っているに違いありません。
子どもたちが、身近な干潟観察を続ける意味とは…?
なぎさ公園小学校では、毎年1年生から干潟観察を実施しています。
1年生のときは、河口付近でヤドカリやヒライソガニを観察。2年生のときには、コメツキガニやチゴガニを観察してきたのだそう。
エリアを少しずつ変えながら、3年間にわたりいろいろな水辺のいきものを観察。実際に見て触れるのはもちろん、場所が変われば住んでいるカニの種類も変わることを、難しい言葉を使わずとも自然に気づく機会となっています。
さらに、いきものたちの関係性や食物連鎖について学ぶ材料にもなっているそう。教科書の写真や文字で見るだけでなく、実際に触れて感じることで、子どもたちの心にも鮮明な記憶として残る授業を展開しています。
あわせて、ボランティアの保護者にとっても、広く環境保全の大切さを理解するきっかけになっているそう。
なお現在、広島県では葦原に川のゴミが引っかかって美観を損ねるといった理由で、こちらの干潟一帯の工事を検討しているのだとか。
実は、数年前にも撤去工事が検討されたことがあるという、こちらの葦原。しかしそのときは、なぎさ公園小学校のある児童がこの干潟のいきものをテーマに科学研究をしていることが行政に伝わり、工事が中断したということがあったといいます。
この干潟に生息するカニたちが川に流れ込む有機物を分解してくれ、さらにその巣穴が水質の浄化にも役立っている…。そうした環境保全の点で考えると、葦原の保護はまだまだ議論の余地があるのかもしれませんね。
なぎさ公園小学校の授業は、こうした環境の問題をより身近なものとして学び、考える貴重な機会にもなっていることが分かります。
観察をして終わりではない!なぎさ公園小学校ならではの「プロジェクト学習」
干潟観察から戻ったら…記憶を頼りに版画を制作!
干潟観察でたくさんのアシハラガニを見つけた子どもたち。
学校に戻ると、さっそく工作室と美術室で製作を開始しました。干潟観察のあとに製作するのは、見てきたばかりのアシハラガニをテーマにした版画です。
足の本数や甲羅の形…アシハラガニを思い浮かべながら木版画の下絵を描く子どもたち。一人ひとりの目線で描かれるカニは、先ほどの体験がそのまま絵として映しだされています。
ほんものの体験は、“いきものの生態を知る”という理科の学習の枠を越え、図画工作の授業でも活かされているのです。
そして、時間が経過してもモチベーションがさがりません。
なぎさ公園小学校が実践するプロジェクト学習とは?
アシハラガニの学習が理科だけでなく図画工作の授業でも活かされたように、なぎさ公園小学校では、ひとつの体験を多様な科目の学習に役立てています。
これが冒頭にもご紹介した「プロジェクト学習」、いわゆる教科横断型授業。1つの物事について多角的に学習することで、より深い学びにつながるといいます。
たとえば、図画工作の時間にほんもののタケノコをスケッチした後、国語でその絵に添える詩を考えるという授業も。
まさに、教科書だけでは学べないことを、実際に体験して理解し、さらに発展させる授業ですね。なぎさ公園小学校ではただ知識を詰めこむのではなく、ほんものの体験を通じて、ひとつの事柄をさまざまな角度から学び、積み上げていることが分かります。
12月2日(土)には学校体験会開催!中旬からⅡ期入試募集もスタート
12月2日(土)学校体験会「なぎさde遊ぼう」開催
なぎさ公園小学校では、12月2日(土)に学校体験会を開催予定です!学校体験会では校内見学や個別相談会のほか、施設開放もあります。なぎさ公園小学校の広い芝生グラウンドでの遊びやビオトープ探検などが楽しめますよ。
年少から参加できるので、ぜひお子さんと一緒に参加してみてくださいね。
<なぎさde遊ぼう>
日時 |
12月2日(土) 13:30~16:30 |
対象 |
年少児・年中児・年長児・保護者 |
注意事項 |
・マスク着用は個人で判断ください。 ・保護者の人数制限はありません。 ・遊具持込可(記名や印をして持ち主が分かるようにしてください)。 ・駐車場あり。 |
12月15日(金)Ⅱ期入試出願がはじまります!試験は1月20日(土)に実施
2024年度入学のⅠ期入試はすでに終了していますが、1月にはⅡ期入試が予定されています。こちらは検定料の振込が12月15日(金)からで、若干名の枠が残されています。
<Ⅱ期入試の検定料振込・出願・入試までの流れ(AO入試)>
検定料振込 |
12月15日(金)~1月5日(金) |
出願 |
2024年1月5日(金)~1月9日(火) ※1月9日当日消印有効 |
入試日
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2024年1月20日(土) ・親子面接 ・適性検査A・適性検査B |
選考結果は郵便による通知で、1月20日(土)発送です。
Ⅰ期入試を逃してしまった方は、ぜひⅡ期出願し、親子でチャレンジしてみてください。
▶入試についての詳細はこちら
気になった方はぜひなぎさ登録を♪
なぎさ公園小学校では、学校公開や入試説明会、学校行事の案内をメールでお知らせする「なぎさ登録制度」を用意しています。来年度、再来年度以降になぎさ公園小学校を受験させたいというパパ&ママはぜひ登録してくださいね。
▶なぎさ登録はこちら!
担当ライター