妊娠後期…どうしても妹の結婚式に参加したい私が考えたOriHime (オリヒメ)作戦とは!?
私は三姉妹の長女です。今回は一番下の妹の結婚式にまつわるエピソードをご紹介します。結婚式が執り行われる日取りが決まりましたが、その頃私は妊娠10ヶ月。大切な妹の結婚式に参加できないという状況を打破するために、私が考えたアイデアとは?
大切な妹の結婚式…参加できないなんて(泣)
私は三姉妹の長女として生まれました。現在では、三人とも幸せな結婚生活を送っています。このような状況であれば一般的に、新婦の姉として2回の結婚式に参列している…はずですよね。が…しかし、なんと私は一度たりとも妹の結婚式に参列できていないのです!仲が悪いわけではなく、むしろ大切な妹たちなのですが…。なぜ、そんな事態に陥ってしまったのでしょうか?
イレギュラーな生き方を楽しむ真ん中の妹
三姉妹ではじめに結婚したのは、真ん中の妹でした。
芸術大学に進学した彼女は、在学中にインドなどで古くから親しまれる伝統的なボディーアート、メヘンディと出会います。このインドとのつながりを発端に、かくかくしかじか…インド人を人生のパートナーに選んだのです。
「ねーちゃん、あのさ、ねーちゃんの弟がインド人でもイイ?」
と彼女から言われたあの日を、私は決して忘れません(笑)
そんな彼女は数えきれないほどの親族に祝福され、あっという間に結婚式を挙げてしまいました…そう…インドで。残念ながら日本の家族は誰一人、参列できずに終わりました。
最後のチャンス!一番下の妹の縁談がまとまる☆
それから約10年後、一番下の妹がめでたく結婚する運びとなりました。新婦の姉として結婚式に参列できるまたとないチャンスです!しかし新郎のお父様が大変お忙しい方で、結婚式の日取りは先方の意向が強く反映されました。そして決まった結婚式の日取りは、私の第一子妊娠10ヶ月頃。何より、結婚式会場は妹たちが住む横浜です。とても広島在住で臨月に入った妊婦が参列できる状況ではありませんでした。
分身ロボットOriHime(オリヒメ)の存在を知る
大切な妹の結婚式に参加できないとわかってから、新婦の姉としてなんとか爪痕を残そうとアイデアを練りまくりました。
私の等身大パネルを準備して、親族の集合写真に入れてもらおうか…。
マネキンに着物を着せて、skypeで会話すればいいんじゃない!?など
どのアイデアも即行却下され、悩みあぐねていたある日、テレビ番組でたまたまOriHime(オリヒメ)という分身コミュニケーションロボットの存在を知りました。OriHimeの開発企業である『オリィ研究所』は、障害や病気などを理由に入院をよぎなくされている患者が、あたりまえの日常を取り戻し、孤独感から解放される未来を実現するための事業を行っているそうです。
OriHimeにはカメラやマイク、スピーカーが搭載されており、OriHimeを家や会社など行きたいところに置くと、インターネットを通して操作することができます。私が見たテレビ番組でも、ALS(筋萎縮性側索硬化症)という病気を患っていて、体を自由に動かすことができずベッドに寝たきりの患者さんが、OriHimeを目の動きだけで操作し、別の場所にいる人と会話を楽しんでいる様子が流れていました。
私はその番組を見ていて「これだぁ!!!」と思い立ったのです!
開発メーカー『オリィ研究所』に迷わず問い合わせ!
OriHimeがいる場所の映像を見たり、会話を楽しむことができたりするということは、広島にいながらにして、横浜の妹の結婚式に参加することができるのでは!?と思いました。
私は亥年生まれのせいか、何事も猪突猛進!迷わずすぐに開発メーカーである『オリィ研究所』に問い合わせてみることに。
テレビ番組を見てOriHimeを知ったこと、妹の結婚式に参列できない旨、その上でOriHimeを使わせてもらえないかという内容のメッセージを送りました。
すると、担当の方から丁寧な返信が返ってきました!
メッセージは、テレビ番組の視聴とOriHimeに興味を持ってくれたことへのお礼、さらに特別に短期間のレンタルについて社内で検討したい。という嬉しい内容でした。
いやぁ~動いてみるものですね!
その後、順調に話は進み、無事OriHimeをレンタルさせてもらえることになりました。
ちなみに上の写真は、事前にOriHimeの通信テストをした際のスクショです。
スタッフの方が鏡に映してくれているOriHimeを、私が自前のiPadで遠隔操作しています。会話も普通にできますし、OriHimeの首を動かして視線を変えたり、うなずいたり、手をあげたりするなどの操作もiPad で簡単に行えました。
新婦の姉、分身ロボットオリヒメで登場!ww
ついに結婚式当日がやってきました!結婚式に参列できなかった伯母たちと一緒に、iPadの前でそのときを待つ私。
OriHimeとの通信が始まると、そこは親族控室でした。胸には私の名札が貼られていたようで、会場にいる従兄弟や家族だけでなく、お相手の親族の方も興味津々で私(OriHime)のところに寄ってきてくれます。新婦の姉が突然ロボットで登場したのですから、無理もありません(笑)
親族紹介では、父に私(OriHime)の紹介もしてもらい、新婦の姉として挨拶することができました。OriHimeは会話をしたい人の方を向いて話すこともできますし、タップ1つで手を振ったり、叩いたりという仕草も操作できるので、本当にその場にいるかのような臨場感を味わえましたよ♡
OriHimeがくれた幸せなひととき♡
本来ならば参列できなかったはずの妹の結婚式でしたが、分身ロボットOriHimeのおかげで念願が叶いました!妊娠や病気などの理由で“行きたい場所”に行けないというときにOriHimeを使ってみてはいかがですか?
担当ライター