ウソでしょ!2人目妊娠中に発覚…風疹ワクチンを接種したのに、抗体を持っていないなんて!!
第一子妊娠中に受けた検査により、風疹抗体を十分に持っていないことが分かりました。今考えるとそれだけでも“恐怖”を覚えるのですが…この恐怖は序の口にすぎなかったのです!今、「何がそんなに怖いの?」と思った全ての方に読んでいただきたい、わが家の“風疹”にまつわる体験談をご紹介します。
風疹抗体を持っていなかった私
私は2015年に第一子を妊娠。現在は退職していますが、当時は製薬メーカーの営業担当として、医療機関を訪問する忙しい日々を送っていました。私が勤めていた会社は、産婦人科関連の製剤を多く扱うメーカーだったため、産婦人科への訪問頻度が高く、妊娠を確認していただいたのも営業先の先生です。
そんなこんなで営業先の産婦人科で仕事がてら初期の妊婦検診を受けるというイレギュラーなスタイルで生活していたのですが、妊娠3ヶ月のころに受けた血液検査で意外なことを言われました。
先生:「ボリすけ(ライター名)さんは昭和58年生まれかぁ、なるほどね。ほかの値は全く問題ないんだけど、どうやら風疹の抗体がついてないみたい。今はワクチン接種できないから、産後すぐにワクチンを接種してもらいんさいね。」
ボリすけ:「(よくわからないけど…)わかりました!」
先生:「ボリすけさんは毎日仕事で病院を渡り歩いているんだから、十分に注意しなさいよ!」
そのときはまだ、先生の言葉の意味をあまり理解できていませんでした。
“風疹”妊娠中に感染すると恐ろしい感染症
国立感染症研究所によると、風疹とは風疹ウイルスによって発症する発疹性感染症のこと。比較的症状が軽いケースが多いため、「三日はしか」とも呼ばれることもあるようですが、妊娠時となると話は変わります。
出典元:国立感染症研究所
こちらは国立感染症研究所が発行している風疹予防啓発ポスターです。(風疹についてわかりやすい説明が記載されているため、ぜひ一度目を通してみてください。)
こちらのポスターによると、妊娠初期の妊婦が風疹に感染した場合、お腹の赤ちゃんが「先天性風疹症候群」という病気にかかってしまう可能性があるとのこと。先生に言われた「十分に注意しなさい」という言葉も、こちらを見るとよく理解できます。
生まれた年によって風疹抗体がない場合がある!?
さらに問題なのは、ワクチン接種に関する法律改定のはざまに生まれた世代には、風疹の抗体がないかもしれないこと。
上のポスターにも小さく書かれている通り
昭和54(1979)年4月1日以前生まれの男性は定期接種のチャンスがなく
昭和54(1979)年4月2日~平成7(1995)年4月1日生まれの男女は接種率が低いそうです。
昭和58年生まれの私は、もれなく該当者でした。
母にこのことを聞いても、「予防接種受けたと思うんだけどなぁ~。」と深刻さは伝わっておらず、記憶もあいまい。30年以上前のことなので無理もないですよね。親に悪気があるわけでもないので、自分でしっかり確かめなければいけないなと実感しました。
2人目妊娠にそなえて準備万端!
その後も病院回りの営業を続けましたが、妊娠初期の間は小児科などへの営業を避けさせてもらうなどして対処。無事、風疹に感染することなく過ごすことができました。
私は広島から地元山口での里帰り出産を予定していたので、里帰りの際に持参した紹介状にも、産後の風疹ワクチン接種が必要である旨を記載していただきました。
その後、元気いっぱいの長男を出産。産後3日目に風疹ワクチンを接種しました!よしっ!これで私はもう風疹ウイルスに怯える心配はありません!!
しかしわが家にはもう一人、あの該当期間に生まれた人間が…そうです。夫です。
長男と自宅のある広島に戻ってから、「きょうだいが欲しいよね。」ということで話がまとまり、すぐに夫も内科へ行き、風疹ワクチンの検査をしました。
すると結果は良好!夫は運良く十分な風疹の抗体を持っていたのです☆
長男も1歳を迎え麻疹風疹ワクチンを接種し、わが家の“風疹”対策はコンプリート!!したはずだったのですが…
まさか!風疹ワクチン接種したのに!!
2017年に次男を妊娠。そしてまた妊娠3ヶ月のころ、血液検査を受けました。
「何かあっても、貧血くらいだろうな。」
と高をくくっていた私に、先生が検査結果を見せながら
「あなた、風疹抗体が“8”はないといけないところが“3”しかないわよ。」
「……えぇっ~~!!先生、私ちゃんと産後に接種しましたよ!!」
先生によると、基本的にワクチンを接種した人が抗体を獲得する可能性は95~97%程度。そのため100人ワクチンを接種しても3~5人は抗体がつかないそうなのです。どうやら私はそのうちの一人(泣)
風疹に対しては“無敵”と思っていたのですが、恐る恐る過ごす妊娠初期になってしまいました。長男を遊ばせるために、親子が集うオープンスペースなどにも頻繁に連れて行っていたのですが、大切な時期は自宅で過ごすことに…。
しかしそのおかげもあってか、2度目の妊娠中も風疹に感染することなく、元気な赤ちゃんを出産することができました。
そして、第二子出産後に無事2度目のワクチン接種を終えた私。ようやくわが家の“風疹戦争”は終わりを迎えたのです。
「知らなかった」じゃ済まされない!
風疹は子どものころに感染するなり、予防接種をするなりで抗体を持っているだろう。そんな甘い考えのまま第一子を妊娠してしまったことを思い出すだけで、恐怖がよみがえります。
今回のエピソードが、私と同世代のこれからママになる人たちへ届きますように。
担当ライター