お米のルーツを知る! 子育て中の田植えと稲刈りから学ぶお米の物語
広島で3兄弟の子育て中の、アラフォー母です。毎日の食卓で、お米を食べるという家庭が多いのではないでしょうか。お米が私たちの口に入るまでに、どのように作られているのか、親子で泥にまみれて学んだ我が家の田植えと稲刈りの体験談を綴ります。
日本食に無くてはならない!お米のおいしさとありがたみ
嫁ぎ先の親戚が稲作を営んでおり、毎年おいしいお米をいただいている広島県で子育て中の我が家。親戚の家に遊びに行くたびに、子どもたちは田んぼの周りでカエルをとったり水路の水で遊んだり楽しそう。四季折々の田んぼの景色も見慣れてきたころ、毎日の食事に欠かせないお米がどのように作られているかを知りたくなりました(母が)。田植えや稲刈りの様子を写真やテレビなどで見たことはあるけれど、子どもと一緒に体験してみたい…そんな想いがむくむくと湧いてきたのです。
5月:田植え体験で泥にまみれてお米の始まりを知る
親戚の田んぼでは、機械で田植えや稲刈りを行うのと、農業法人化されているので、子どもに田植えの体験をさせることができませんでした。それならばと、親子の自然体験として田植えと稲刈りができるイベントに行ってみることに。たくさんの親子で田植えをすれば、楽しみも倍増です♪
泥んこになって楽しむ田植え体験
いよいよ楽しみにしていた田植え体験!稲のかたまりを片手に持ち、3~4本ずつをちぎって田んぼに植え付けていきます。泥んこの中では足元が安定しないため、最初はおそるおそる植えていた子どもたち。植えていくうちに作業に慣れてきて、次から次へと稲を植えていきます。
植える間隔を一定にするため、田んぼの両サイドにガイドの紐を貼って作業します。紐に付けられた目印に横一列に植えて、一歩下がってガイドの紐の位置を変えまた植えて…と繰り返していき、あっという間に田んぼにたくさんの稲が植えられました!
田植え完了!稲のラインがとってもきれい
たくさんの親子で一斉に植えた稲は、田んぼの中できれいに一直線に並んでいます。「わ~!たくさん植えたね~」「きれいだね~」自分たちが植えた田んぼを眺めてニンマリ♡
田植えが終わるころには、みんな体中が泥まみれ!でも、子どもたちの顔はキラキラと輝いていましたよ♪そして、満足そうに次の遊びを見つけて遊びだします。田んぼの周りには、子どもたちの好奇心をくすぐる自然の不思議がいっぱいです。
こちらは、稲の中から出てきたシュレーゲルアオガエル。目元のゴールドなアイラインがとてもキュートなんです♡他にも、小川で川魚やカニ探しに没頭したり、食べられる野草を見つけて収穫したりと、親子でのびのびと自然遊びを満喫しました。
9月:秋の稲刈り!自ら植えた稲を刈り取る喜び
田植えから5ヶ月後の9月。子どもたちと一緒に植えた田んぼには、黄金色の稲穂がまばゆいばかりに実っていました。「わ~!お米がいっぱいなってる!」子どもたちは大喜び!さっそくカマを片手に、稲刈りスタートです。
子どもが目を輝かせて楽しんだ稲刈り体験
普段は使うことのないカマでの作業でしたが、子どもたちは前のめりに稲刈りに取り組んでくれました。刈った稲を10束くらいずつ重ねて束ねていくのですが、子どもたちがどんどん刈っていくので、束ねる大人の作業が追いつかないほど!
手にカマを握りしめて稲刈りを楽しむ子どもたち、その目はキラキラと輝いています。自分たちが植えた稲を刈り取るのは、収穫の喜びを知る幸せなひととき♡
ワラで束ねた稲は、ハゼにかけて乾燥させます。「この稲を脱穀して、お米が取れるんだよ~」お米が私たちの口に入るまでには、まだ脱穀や籾摺りといった工程が残っています。
ベランダでも田植え!身近に楽しむ稲作のススメ
5月の田植えで余った稲をもらって、自宅のベランダでもミニ田んぼを作ってみました。ミニ田んぼの水が干からびないよう、稲穂が実るまでの5ヶ月間、毎日のように水を足す作業を子どもたちと一緒にしました。自分たちが田植えした場所は、毎日見に行くことができないけど、ベランダにミニ田んぼがあったので、身近に稲の育ちを観察できたのが良かったです♪
9月の稲刈りのあと、ベランダの田んぼも子どもたちと収穫してみましたが、稲穂はついてはいるものの、残念なことにお米というには程遠い出来上がり。「ベランダ田んぼ、育たなかったねぇ」と、がっくり肩を落としましたが、お米はそう簡単には育たないということを身をもって知れた出来事でした。
当たり前に感謝する!田植えと稲刈り体験から想うこと
「米」という漢字は「八十八」と書くように、お米作りには88もの手間がかかるそう。その中の2つ、田植えと稲刈りだけをさせてもらいましたが、それはお米作りのほんの一端だったようです。
親子で体験した稲刈りと田植え体験は、お米が手間暇かけて大切に育てられているということを親子で知る貴重な体験となりました。子どものころから親に「ご飯粒を残したらお百姓さんに失礼よ」と言われて育ちましたが、その本当の意味がやっとわかったような気がします。「ご飯つぶは残さずに食べようね」と、子どもたちと話をしたのでした。
田植えと稲刈り体験からの学びは一生の宝物!
自然と食と命のつながりを、身をもって知ることができる田植えと稲刈り体験。小さな子どもたちの心に、自然と食と命の大切さがしっかりと根づいてくれるといいなと思います。
担当ライター