第4回『ピラティストレーナーの石川さおりさん』
今回ご紹介するのは、ピラティストレーナー/栄養士のほか、フラワーケーキアーティスト、アイシングクッキー認定講師などさまざまな顔を持つ石川さおりさん。
さまざまなメディアにも取り上げられているので、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、石川さんの女性として、またママとしての魅力を探っていきたいと思います。
「どん底」を味わったからこそ今がある
大阪で生まれ育った石川さんは、結婚を機にここ広島に来られました。
もともと栄養士の資格を持っていた石川さん。産後は子どもたちのために…と手作りのお菓子を作っていたのですが、3人目のお子さんを出産した際に、出産祝いのお返しを名前入りクッキーにしたい、と思い、アイシングクッキー教室に通うことに。
熱心に通ったかいあり、石川さんお手製の名前入りアイシングクッキーは友人たちに大好評。「こんなにも愛情がこもった美味しいクッキー、食べたことがない!」と言ってもらえたそうです。
「みんなから喜んでもらえたこと、また友人のひとりが『私もアイシングクッキー習いたいな』と言ってくれたのを機に自宅でアイシングクッキー教室を開くことにしたんです。
当時まだまだアイシングクッキーの教室は珍しく、また、子連れOKの教室にしていたので、県内外を問わず、たくさんのママたちが教室に来てくれました」
石川さんのキュートでおいしいアイシングクッキーはまたたくまに評判となり、大手企業やハウスメーカーからも講師やイベントの依頼が舞い込むほどに。
新聞・ラジオ・雑誌など、さまざまなメディアにも取りあげられるようになりました。
「子育てしかしていなかった私。誰かに認めてもらえる、喜んでもらえる、ということが本当に嬉しくて…。ついつい頑張ってしまっていたのかもしれません」
アイシングクッキー教室やフラワーケーキ制作など、多忙を極めていた石川さん。仕事が忙しくなるにつれ、生活が不規則になってしまっていたのだそうです。
「自分なりに仕事と家事のバランスは取れていたつもりだったんです。でも、見えないところで少しずつ崩れて行っていたのかもしれません」
創業当時は、末っ子が0歳、真ん中の女の子も未就園児。一番上の男の子は幼稚園に通っていました。
子どもとの時間は削りたくない、と思っていた石川さん、長男が幼稚園から帰ってくるまでに教室を終わらせないといけないと、とにかく必死の日々。
家事もおろそかになってしまい、食事はお総菜に頼ることが多くなっていました。睡眠時間も短く、朝も起きられなくなってしまいます。
不規則な生活がたたって、体重も増加。なんと臨月のときとまったく同じ体重になってしまったのだそうです。
「実家も遠いので誰にも頼れない。ひとりで頑張らなきゃ、と気を張っていた一方、『私は母親らしいことを何ひとつできていない』と落ち込んでしまう日々。どん底気持ちを味わいました」
今の自分で本当にいいのか…自問自答をした石川さんは、ひとつの決断を下します。
「何が一番大事だろう、と考えたときに、今の自分があるのは家族があるからじゃないか、という結論にいたったんです」
2番目のお子さんが小学校に入学したのを機に、石川さんは仕事の量を調整。
子どもとの時間、自分の時間を大切にしていこう、と決意します。仕事を始めて4年ほど経過した、昨年の4月のことでした。
子どもたちと一緒にお菓子作りをしたり、運動を始めたり、食について学んだりするなど、家族全員が健康的な生活を送ることを意識した石川さん。そこで出会ったのがピラティスでした。
ピラティスをはじめとした運動と体に優しい食事作りで体質も改善され、夫婦ともども10kg以上の減量に成功したのですから驚き。
そんな石川さんに、運命の出会いが訪れます。体験で訪れたキックボクシング教室のオーナーから、「ピラティスのトレーナーをしませんか」と提案されます。
それが、現在の石川さんの活動のスタートとなったのです。
自分も周りもよくなる環境を
「今は、以前よりもずっと楽になったんです」
と語る石川さん。
「子どもの行事をメインにスケジュールを組む、これは以前から変わっていません。でも、当時に比べると、本当に体も心も軽くなった。なんでかな?って考えたときに気が付いたのが『思考の変化』。健康でいられること、家族に体にいい食べ物を食べさせてあげられること、とにかく家族が健康になるための生活を築きあげられることがとても嬉しく、楽しいんです」
ピラティスをはじめたことで姿勢もよくなり、身長も伸びたという石川さん。
「産後だから仕方ない、産後だから痩せにくい、なんて思う必要はないんですよね。インナーマッスルを鍛えることで日々の生活は楽になるし、体質改善もできるんです」
今石川さんは、キックボクシングスタジオで子連れOKのピラティス教室、安佐南区大町にあるジム「Vace1(ベースワン)」でピラティスをはじめとした体感を鍛えるプログラムのトレーナー、自宅にて体の内側と外側からキレイになる、をコンセプトとした教室「Sweet Time」を開講されています。
「今は、忙しいママでも作れる簡単なおやつ教室など、食に関するレッスンも少しずつ行なっています。私の教室がきっかけで、お菓子を週に1回でも作っていこうかな、ちょっと歩くときの姿勢を気にしてみようかな、そういう風に思ってもらえたり、世界が広がったりするきっかけ作りができたら嬉しいな、と考えています」
穏やかで周りの人たちを優しい気持ちにさせてくれる石川さんの人柄を慕ってレッスンに来られる方もたくさん。
「自分も、自分の家族も、そしてレッスンに来られる人も、その家族も…みんなの心と身体が健康になれる、そんな環境を作っていきたいと思っています」
はっと人目を引く美しさを持つ石川さんの活躍は多岐に渡ります。
「読者モデルや色々なコンテスト参加へのお声掛けもいただいています。初めは『私なんかが参加するなんて』と恐縮していました。でも、年齢を重ねても世界は広がるし、美しさは作れる、ということをみんなに知ってもらえるならと思ったんです。それで、そのような場への要請があれば、参加するようにしています」
なんと、先日行われた「ベストボディJAPAN 広島コンテスト」では3位入賞されたという石川さん。
「ママがキレイでいることって、子どもにとっても嬉しいことなんですよね」
とニッコリ。
この他美容と健康に関する商品開発の依頼もきているのだとか。
「私が今までの人生で学んできたこと、取り組んできたことが、家族だけじゃなく世間の役に立つ。それが本当に嬉しいんです」
いろいろなことにチャレンジし、常に可能性を広げ続ける石川さん。
「完ぺきを追い求めるとストレスになるので、これからも、できる範囲でできることがあれば、積極的に行なっていきたいと思っています」
前向きに、今を楽しく
さて、ここでママとしての石川さんはどのような女性なのかを教えていただきましょう。
現在 9歳の長男、7歳の長女、4歳の次女の3人の子どもたちのママでもある石川さん。
子どもたちのおやつは必ず手作りをしているのだそうです。
石川さんお手製の美味しいおやつや料理は子どもたちの自慢。
「ママとケーキを作るの大好きだよ」
「ママが学校の給食の先生だったらよかったのに。他のお友だちのご飯も作ってあげてほしい」と言うほど、子どもたちは石川さんの料理の大ファン。
特に7歳の長女は。将来体にいいケーキを作るケーキ屋さんになりたい!と公言しているのだとか。
「子どもたちは私が働いている姿を見て、喜んでくれているのかな、と思える瞬間が多々あるんです。それってすごく幸せなことですよね。
私が子どもの頃って、働くのって大変そうだな、大人になりたくないな、なんて漠然と思っていたけれど、子どもたちは『早く働きたい、早く大人になりたい』って思ってくれてるみたいで嬉しいです」
家族と仕事、両方大切だから頑張れる、と語ってくれた石川さん。
「子どもたちには将来に対して明るい気持ちを持って、なおかつ今を楽しんでほしいです。将来こんな職業について欲しい…という希望は特にありません。ただ、好きなことを見つけて取り組んでいってくれたらな、と思っています」
ここからは気になる質問を…
1日のスケジュール
休日の過ごし方
本が好きなので図書館や本屋さんによく行きます。
身体を動かすことも好きなので、キックボクシングやホットヨガ、トレーニングなどを行なうために、休日も職場に行くことが多いです。
家族での休日は…
キャンプや公園など、お弁当を作ってどこかへお出かけしています。
最近は息子が野球を始めたので家族で応援に行くこともしょっちゅうですね。娘たちとはお菓子作りもよくします。
山登りも家族みんな大好き!4歳の次女もよく歩くんです。大人がびっくりするくらい(笑)。とにかく休日の日も、家族みんなでなるべく体を動かすようにしていますね。
オススメのベビーグッズは?
fafa(フェフェ)の抱っこ紐とマルチシートです。
特にマルチシートは友人宅やお出かけの際、オムツを替える時に重宝しました。
子どもたちのコーデのポイントは?
息子はシンプルなものを、娘たちは可愛く上品なものを。
お揃いコーデ大好きなんで、娘同士はお揃いにすることがしょっちゅうですね。本人たちは嫌がるけれど(笑)。
外遊びのときは、思いっきり動けるように、汚れてもいい動きやすい服をチョイスします。
女性として気をつけていることは?
外見(見た目もマナー)もですが、見えない部分や内面(勉強とか)も磨くよう心がけています。
特に内面に関して言えば、「出会う人と食べるもので人は変わる」という言葉が常に胸にあります。発する言葉に気をつける、口に入れるものに気をつける、関わってくださるすべての人々に感謝の気持ちを持つ。この3つを忘れないようにしています。
自分へのご褒美は?
無農薬野菜やオーガニックのものや、可愛いトレーニングウェアを購入すること。
広島のおすすめショップを教えてください
中区袋町にある「VEGIMO(べジモ)野菜食堂」です。野菜本来の美味しさが味わえます。私がレッスンしているジム、安佐南区大町の「Vace1(ベースワン)」は同グループなんです。Vace1のカフェテリアでもべジモのサラダなどが食べられるんですよ。
夫婦円満の秘訣は?
子どもの前で、お父さんを立てること、ですね。
お父さんが家族のために頑張ってくれていることを子どもにわかってほしい。子どもたちにそれが伝わったら、主人も気持ちよく過ごせると思うんです。
働き始めるまでは家事は私が全てやらないと!と気負っていましたが、お願いすると意外と協力してくれることがわかり、最近は少しずつ頼るようにしています。ただし、期待し過ぎないことが大切かなと思います(笑)
内側からの美しさを意識しています
華やかで美しく、「女子力高い!」というのが第一印象だった石川さん。実際お話させていただくと、凛とした強さも持ち合わせている素敵な女性だということがよくわかりました。
今回のインタビューで、「美しくあること」「健康であること」このふたつの大切さを教えてもらったような気がします。
石川さん♡この度はインタビュー企画にご協力頂きまして、本当にありがとうございました!
pikabu編集部、一同
担当ライター