妊娠中に散歩2時間、スクワット200回!?私が臨月に試した「陣痛ジンクス」体験談
「これをすると陣痛につながるらしい」という陣痛ジンクス。妊娠後期や臨月になると、早くわが子に会いたい気持ちから、そんなジンクスを試した人も多いのでは?かくいう私もその一人。今思うとなんともスパルタだった、私の陣痛ジンクス体験談をご紹介します。
8月の猛暑の中ゾンビのように街中を徘徊した妊娠中の私
私が第一子妊娠中に分娩予約をしていた産院は「とにかく身体を動かしなさい」という方針。つわり以外の大きなトラブルもなかった私は、仕事を辞めて暇をもてあましていたこともあり、毎日2時間以上の散歩を自分に課していました。今思うと、お腹の子のために「何かできること」を必死で探していたのかもしれません。
出産予定日は8月の中ごろ。7月に入ってから、住んでいる広島を離れ、実家のある福岡へと里帰りをしました。分娩先に検診に行くと「おなかが下がってるから早く出てくるかもしれないね」とのこと。
妊娠後期のマイナートラブルに悩まされていた私は、「よーし!早く出すぞー!」という謎の使命感に燃え、ますます散歩に励むようになりました。とはいえ8月の街中はじりじりと暑く、毎日大きいお腹を抱えて遠くまで散歩に行っては、家まで帰る体力がなくなり、まるでゾンビのようによろよろ、とぼとぼと歩いていました。当時は「のんびりだらだらしていたら赤ちゃんは生まれてこない!」という間違った思い込みがあり、「お腹よ、張れ、張れ~」とまるで何かに取り憑かれたかのように、昼夜問わず歩いていたのです。
日によっては4時間程歩き続けることも。
産後、原因不明のかかと痛に悩まされることになるのですが、整骨院の先生曰く「妊娠中に歩きすぎだったのでは」とのことでした(笑)
真剣にお尻を振りながら雑巾がけをする私
特に大きなトラブルはなかった妊娠中でしたが、妊娠後期に入ってひとつ気になることが。
それはお腹の子の回旋異常でした。
なんでも、普通は私の背中側を見ているはずの赤ちゃんが、私と同じ前の方向を向いているのだとか。
このまま自然分娩が始まると時間がかかるなどリスクがあるかもしれないということで、赤ちゃんに前を向いてもらうために産院から勧められたのが「バックしながらの雑巾がけ」でした。それもただバックするのではなく「大きくお尻を左右に振りながらやれ」と言うのです。
今となってはどのような根拠があったのかわかりませんが、真面目に受け取った私は、毎日実家の床を、ぴっかぴかにしました。
使っていない部屋まで、誰に頼まれたわけでもないのに熱心に磨き上げました。もちろん大げさにお尻をぼんぼんと振りながら。
結局最後の検診のエコーで見ても回旋は戻っていませんでしたが、出産中に赤ちゃんはくるりと自ら回りながら生まれてきたので、果たしてバックでの雑巾がけの意味があったのかどうか…。
ただ、ものすごくお腹は張るので、陣痛ジンクスとしては間違っていないのかもしれません。
なんでもいいから効いてくれ!夜は焼肉とオロナミンCで乾杯
私が早く赤ちゃんを生みたかったのは、「しんどいから」ともうひとつ、「夫に立ち会ってほしいから」という理由があってのことでした。
予定日は8月17日。
夫は私の里帰り先へ会社のお盆休みを利用して泊まりに来てくれていましたが、会社のお盆休みは16日に終わってしまいます。
夫婦ともに立会い出産を希望していたので、「これはなんとしても夫が帰る前に生まなくては!」と思っていたのです。
例によって「早く生まれそう」と産院から言われ「いいぞ!」という気分だった私は、「これが最後の二人きりの外食だね」なんて言いながら焼肉デートをしたり、帰りにオロナミンCで乾杯したり…しかしなかなか生まれないので「いっそオロナミンCは箱買いすればよかったかもね」なんて夫婦で話すことになるのでした。
陣痛がはじま始まったころにはもうへとへとに…
予定日3日前のその日、いつものように「陣痛来い!」と念じながら朝からスクワットをすること200回。その日は祖母の一周忌だったので往復2時間のドライブに、スーパーでの買い物。夜は母と花火大会の打ち上げ花火を見るべく、山の上の展望台まで足を運びました。
なかなかのお腹の張りがある中、「ここらで追い討ちをかけるぞ!」というよくわからない熱い思いが沸きあがり、花火を見ながら山道を走り抜けました。「危ないからやめてー!」という母の声が後ろから聞こえましたが、久しぶりだった「走る」という感覚に興奮。
その後、近くだった夫の実家に泊まりに行きました。深夜1時、身体はへとへとなのに寝付けずマンガを読んでいたら、ぱちん、という音とともにじゃばーと大量に破水。夫はお酒を飲んでいたため慌てて陣痛タクシーを呼び、大量のバスタオルをお尻に敷きながら産院へ。産院に産院に着いてすぐら陣痛が始まりました。
結局破水から10時間後に出産し、初産にしては早い方よ、と言われましたが身体はぼろぼろ。フリースタイル出産で四つんばいになって産んだのですが、途中から足はがくがく。産んだでそのまま母子同室の産院だったので数日は眠れず、「ああ、スクワットとか散歩とか走ったりとかせずに寝だめしとくんだった…」と何度も後悔したのを覚えています(笑)
ただ、予定日より早く出てきてくれたので、陣痛ジンクスのどれかが効いたのかもしれませんが、どれが効いたのかは誰にもわかりません…。
いつ生まれてくるのかは誰にもわからない
ちなみに第二子も妊娠後期になると「これは早く出てくるよ!」と言われ、臨月にいくつかジンクスを試しましたが、結局予定日ぴったりに産まれてきてくれました。お医者さんにもお母さんにもわからないところで、お誕生日は赤ちゃん自身が決めているのかもしれませんね。
担当ライター