医師もビックリ!初めての妊娠で貴重なフルコース出産を体験したエピソード
出産のエピソードは1人ひとり違うドラマがありますよね。私自身友人の出産エピソードや見ず知らずの人の出産体験ブログを読むことが大好きです(笑)今回は私がはじめての妊娠で経験した「フルコース出産」の体験談についてお話させてください。「こんなお産もあるんだ~」と見ていただけたら嬉しいです☆
大型書店内でまさかの破水!?
私が初めての子を出産したときの話です。38週で「子宮口が1cm開いてる」と言われるものの気がつけば39週6日になっていました。「まだ産まれる気配がないし…」と思い、近所にある広島駅付近の大型書店に散歩がてら行ってみることに。
ところが、本を選んでいる最中に経験したことのない痛みが襲います。立っていられないほどの、まるで子宮が裂けるかのような痛み。よくドラマで見るような妊婦さんがお腹を抱えて倒れる状況はこんな感じなんだ!と痛みを耐えている最中にもノンキに考えていました。
そんな痛みも1~2分で終了。しかし冷や汗で服が濡れていたことや、また起こったらどうしようという想いから即帰宅することにしました。そのとき、急にパンツが濡れた感じがしたのです。一瞬「破水?」と思いましたが、ネットで調べてたまたまでてきた「破水なら高位破水でもチョロチョロ常に流れでるはず」という信憑性に欠ける書き込みを信じてしまいました。「もしかして尿漏れかも!?」と勘違いして、タクシー乗り場をスルーして10分ちょっとの道なりを歩いて帰ったのです…。
帰るまでの道なりでは、1度も水がでる感覚はありません。「やっぱり尿漏れだったんだ~。やだな~」と思いながら家の前の急な坂を歩いて登ります。
しかし玄関のドアを開けた瞬間、ドバーっと破水をしたのです!なんというタイミング!妊娠後期に入り陣痛がくるシュミレーションは何度もしていましたが、破水からはじまるパターンは想定外です(笑)慌てた私は旦那ではなく、実母でもなく、義母に「破水したかもしれないです」と手を震わせながら電話をします。急いできてくれた義母に病院まで連れて行ってもらいました。
即入院になってからの24時間
病院につき、診察をしてもらった結果、破水で間違いがないとのこと。そこで「24時間は自然に陣痛がくるのを待ちます」「24時間を超えると感染症が心配なので陣痛促進剤を使用します」と説明を受けました。そこから陣痛室のベッドで過ごすことに。
しかし、陣痛がくる気配はありません。全く元気な私は駆けつけた実母が買ってきてくれたサンドイッチやお菓子をボリボリと食べてしまう始末。様子を見にきた看護師さんに「まだまだだね(笑)」と笑われるほどです。一旦付き添いの旦那にも帰宅してもらうことにしました。
夜もソワソワしながら友人に「そろそろ産まれるかも~」とLINEをしつつ、爆睡します…(笑)朝起きて運ばれてきた朝食を完食し、陣痛が1ミリもきていないため促進剤を投与することになったのです。
促進剤投与で初めての陣痛!
LDR室に移動して、促進剤投与を開始。はじめは「いたた…」くらいの痛みで旦那と会話をする余裕もありました。
しかし、30分後には喋ることも辛いくらいの激痛へと変化。「痛い?痛い?」と聞いてくる旦那の声が、かなり邪魔です(笑)1時間後に助産師さんに子宮口を確認してもらいます。「8cmくらいかな!?」と期待をしていましたが助産師さんから出たのは「まだ5cmだね!促進剤の量あげておくね」というまさかの言葉。「これ以上痛くなるなんて、絶対に無理~!!」とひたすら弱音を吐いていました。
そこからは、ただ痛みに耐えるのみ。「赤ちゃんも頑張ってる」という想いだけで乗り切れました。
「全開になったよ」…あれ?でてこない?
促進剤を投与しはじめて5時間後。やっと助産師さんから「子宮口が全開になったよ。先生呼んでくるね」との言葉を聞くことができました。先輩ママたちから「全開になってから2、3回いきんだらでてきた」「全開になって10分したら産まれたよ」と聞いていたため、「ゴールが見えてきた…!」とかなり嬉しくなりました。
「いきんでみようか」と言う先生の言葉でいきみスタート。しかし…、2~3回いきんでも、10分たっても産まれる気配がありません。「あれ?聞いていた話と違うじゃん…」と思い、だんだんゴールが遠ざかっていくような感覚になりました。呼吸がしにくくなった私は酸素マスクをつけられ、看護師さんAが私の右腕を、看護師さんBが私の左腕を、看護師さんCが私の右足を、助産師さんが私の左足を、看護師さんDが私の上に乗りお腹を押します。さらに医師が下から手を入れて子宮口を広げてくれていました。それでも産まれません…。
全開になってから1時間が立ち、さすがにおかしいとなった様子。エコーで子宮内の様子を確認してもらいました。…すると!赤ちゃんの頭が私の骨盤に挟まっていたのです。そこで、医師から「いきみ続けて時間がたっているし、骨盤を砕くわけにもいかないから帝王切開で赤ちゃんを取り出そうと思います」と告げられます。そばにいた実母は「ここまで頑張ったのに…」と声を漏らしていましたが、30秒間隔で陣痛がきている私にとっては「もうどうでもいい!!!」状態です(笑)
そんな中「これから帝王切開についての説明をはじめますね」と医師から帝王切開の説明がはじまります…。「縦切りと横切りどっちにしますか?」との質問に「いや、だからもうどうでもいいんです!!」と私(笑)「質問はありますか?」と聞かれると「この陣痛って終わらないんですかね!?」と必死に質問します(笑)そこで、まさかの「では手術を行うので、歩いて手術室へ移動しましょう!」との言葉が。「絶対無理です!!!」と言いながらも助産師さんと看護師さんに引っ張られて陣痛と戦いながら移動したのです…。
急遽帝王切開に!出産~産後まで
手術台に移動後、すぐに背中に麻酔を打たれました。すると足から上半身にかけて、すーーっと痛みがなくなったのです。激痛の陣痛がなくなったことが、とにかく嬉しかった私。嬉しさのあまり涙がでたのですが、助産師さんに「怖いよね。大丈夫だからね」と手を握られました(笑)
そこから、感覚がないまま手術がはじまります。5分もたたないうちに「産まれますよー」と先生に言われ、すぐに元気な産声を聞くことができました。そこで私は「感動」よりも「終わった!!」という想いの方が強かったです(笑)そこから全身麻酔に切り替え、気がつくと病室のベッドの上でした。
手術が終わってから24時間は絶対安静。赤ちゃんを抱っこすることもできません。そばに赤ちゃんがいない状態のため「私って赤ちゃん産んだんだよね?」と実感があまりありませんでした。
翌日の朝、院長先生が部屋に訪れてくれて「聞いたよ!フルコースで頑張ったんだって?!お疲れ様!」と声をかけてくれたのです。そこから訪れてくる看護師さんみんなに「フルコースだったらしいね」「大変だったね」と声をかけられ、「フルコース出産」という言葉を知ります(笑)
さらに看護師さんに聞いたところ、「普通あんな長時間いきんだら、赤ちゃんの心拍は弱るはずなのに、全く弱ることなかったよ!強い子だね!お母さんもだけど、赤ちゃんもかなり頑張ってくれたね。」とのこと。その日の夕方初めて我が子を抱っこした感動は今でも忘れません。
何が起こるか分からない出産
私の初妊娠での出産は、破水からはじまり促進剤、陣痛、帝王切開とさまざまな経験をすることになりました。スムーズにいくのが当たり前ではなく、1人ひとり違うのがお産なんだ、と実感。なにより無事に元気に産まれてきてくれた娘には感謝しかありません。いつか娘が母親になったら、この出産話を伝えたいなと思っています。
担当ライター