広島銘菓「もみじ饅頭」を徹底解説!おすすめの味やお店の違いは?
広島県民も大好きな広島銘菓「もみじ饅頭」。宮島や広島駅のお土産物売り場など、たくさんのお店がいろいろなもみじ饅頭を販売しているので、どこのどの味を買えば良いのか正直悩むという方もいるのでは?また、お気に入りのお店があって絶対ココ!と決めている方もいるかもしれませんね。今回は、広島土産の定番でもある銘菓もみじ饅頭について徹底解説。昔から愛されつづけているもみじ饅頭のお店やおすすめの味について紹介していきます。
「もみじ饅頭」の歴史は?名前のルーツも探ってみましょう!
広島といえば?と問いかければ、多くの人が「もみじ饅頭!」と答えてくれそうなほど、知名度も人気度も高い広島土産。いつから焼かれるようになったのか、どうしてその名前が付けられたのかなど、さっそく探っていきましょう!
もみじ饅頭の歴史は?
もみじ饅頭の元祖や本家といわれているお店がいくつかありますが、その歴史は古く、最初にもみじ饅頭が焼かれたのは、100年以上前の明治時代にまでさかのぼります。現在のもみじ饅頭のルーツとなる「紅葉形焼饅頭」を最初に発案したのは、高津常助(たかつつねすけ)という明治後期の和菓子職人だそうです。「高津堂」というお店が宮島口駅から徒歩3分ほどの場所に今でもありますよ。
どうして「もみじ」?形と名前の秘密は?
先ほども少し触れましたが、最初に焼かれたのはもみじ饅頭ではなく紅葉形焼饅頭。当時、宮島の老舗旅館「岩惣」の女将から「大切なお客様への手土産に、紅葉谷の名にふさわしいお菓子をつくれないか」と相談された高津常助が、試行錯誤の末に完成させた紅葉形焼饅頭が現在のもみじ饅頭の原型なのだそう。
諸説あるようですが、そうして誕生した紅葉形焼饅頭は商標登録までされますが、しばらくして作られなくなってしまったようです。その後、改良や研究を重ね、現在の形、名前となったもみじ饅頭は、漫才コンビB&Bの「もみじまんじゅう!」のギャグにより全国に知れわたり、有名な広島銘菓となりました。
「紅葉」が、広島の県花でもあり、宮島の木であることも、名前の由来であるようですよ。
もみじ饅頭が焼きあがる工程を見られるスポットは?
宮島には、もみじ饅頭を作っている工程を見られるスポットがたくさんあります。例えば、もみじ饅頭の老舗「やまだ屋」では、宮島にある本店とおおのファクトリーショップで作っている工程を見ることができます。やまだ屋では、手焼き体験を楽しむこともできますよ。ほかにも、宮島のお土産物店が立ち並ぶ表参道商店街では、たくさんのもみじ饅頭屋さんで、もみじ饅頭を作る工程を眺めながらの散策が可能です。
種類は全部で26種類以上!人気のラインナップ5選
定番の味から季節限定の味、コラボ商品など、いろいろなお店からたくさんのもみじ饅頭が販売されています。中でも人気の5種類を紹介していきたいと思います。
【こしあんVSつぶあん】あなたはどっち派?
広島県民なら1度は「どっち派か」論争を繰り広げたことがあるのではないでしょうか?もみじ饅頭といえば、丁寧に下ごしらえされた上品な甘さの「こしあん」が定番ですが、小豆そのものの味をしっかりと感じられる「つぶあん」も人気です。小豆にこだわって仕入れをしているお店が多く、どちらを選んでもハズレはないはず。定番の味なので、お店ごとに食べ比べてみても楽しいかもしれません。
【チーズ】お店の個性が光る味
チーズ味のもみじ饅頭は、お店によってチーズのブレンドや種類が違うので味も好みが分かれるかもしれません。何種類ものチーズをブレンドしているお店や、洋菓子のような味のもの、塩味が効いたプロセスチーズ感の強いものなどなど…。甘じょっぱさが何ともいえない美味しさのチーズもみじ。チーズ好きなら、ぜひ食べ比べを楽しんでみてほしい味のひとつです。
【抹茶】外国の方への手土産にも◎
抹茶味は、外国の方やご年配の方へのお土産にもおすすめの味です。生地とあん両方に抹茶が練り込んであるものや、生地だけに練り込んで、あんはつぶあんを使用しているもの、白あんに抹茶を加えたものなど。抹茶味もお店によってそれぞれ、違いがあるので、ぜひ好みの味を見つけてみてくださいね。
【チョコレート】コーヒーとの相性もバッチリ
老若男女問わず人気の味といえば、チョコレートではないでしょうか。苦みの効いたものやチョコレートが濃厚なもの、もみじ饅頭のカステラ生地がチョコレートでコーティングされたものなど、選ぶのが楽しくなりそうなほど、いろんな種類がありますよ。お茶にもコーヒーにも合うので、何種類が味を詰め合わせてプレゼントするときには、ぜひ仲間に入れてほしい味です。
【クリーム】やさしい甘さで大人気♡
子供も大好きなクリームも、お店によって味が違います。卵をたっぷり使用したものや、濃厚なカスタードが詰まったものなど、どのお店も自社のカステラに合うようなオリジナルのクリームをたっぷりと詰め込んでいます。こちらも、あんこやチョコレートと並んで定番の味です。
もみじ饅頭のお店の違いは?それぞれのおすすめ商品もチェック
広島には、数えきれないくらいたくさんのもみじ饅頭屋さんがあります。広島駅はもちろん、宮島にもたくさんのお店が軒を連ねていますね。ここからは、有名どころ4社の違いを徹底解説。それぞれのお店のおすすめ商品もチェックしていきたいと思います。
藤色のこしあんが原点【藤い屋】
出典:藤い屋公式HP
宮島で90年以上前からもみじ饅頭を焼きつづけている「藤い屋」。わざわざ小豆の皮をむいて炊き上げられる”藤色のこしあん”が、藤い屋の原点です。もみじ饅頭のメインとなる小豆、小麦、卵は、厳選されたものだけを使用。手作業にこだわって、職人が丁寧に焼き上げています。宮島の表参道商店街にある本店とIROHA village(イロハヴィレッジ)店では、焼きたてのもみじ饅頭を楽しむことができますよ。もみじ饅頭のほかにも、レモン羹(かん)をギモーヴでサンドした「淡雪花(あわせつか)」、まるで宝石のような「花虎白(はなこはく)」など、新しいお菓子も人気です。伝統のもみじ饅頭だけでなく、新しさを求めた味の追及もつづける藤い屋では、洋菓子処「COCONCA(ココンカ)」も全国に展開中です。
店舗名 |
藤い屋 宮島本店 |
住所 |
広島県廿日市市宮島町1129(表参道商店街) |
電話番号 |
0829-44-2221 |
公式HP |
カープとコラボしたもみじ饅頭が買える【香月堂(こうげつどう)】
出典:香月堂公式HP
昭和23年の創業以来、戦後広島の復興とともに歴史を刻んできた「香月堂」。広島で愛されつづけているもみじ饅頭を大切に、美味しいお菓子を味わってほしいとの思いから、広島駅をはじめ、市内近郊のスーパーなどにお店を出店しています。香月堂では、パッケージに描かれたカープ坊やのイラストがかわいい「広島カープ もみじ饅頭」を購入することができますよ。広島県民に勇気をあたえつづけてくれているカープともみじ饅頭のコラボは、お土産にぴったりの組み合わせですね。5個入りの手提げセットや、箱入りなど通販でも購入することが可能です。
店舗名 |
本社 香月堂 |
住所 |
広島市安佐北区小河原町1520-1 |
電話番号 |
082-840-1301 |
公式HP |
見学施設や手焼き体験も充実【やまだ屋】
出典:やまだ屋公式HP
昭和7年にもみじ饅頭の製造元として宮島に誕生した「やまだ屋」。戦争の影響でもみじ饅頭の製造ができなくなった時期もありましたが、戦後の復興とともに、もみじ饅頭作りを再開し現在に至ります。やまだ屋の特徴は、宮島本店やおおのファクトリーで手焼き体験や工場見学ができること。生地を型に流し入れて、自分で1個ずつ焼き上げるもみじ饅頭は、なんともいえない美味しさなのだそう!ぜひ体験してみたいですね。やまだ屋では、定番の味のほかに季節限定の味も定期的に販売されています。「桐葉菓(とうようか)」という、もち米を使用した生地でこしあんとつぶあんの合わせあんを包んだお菓子や、もみじ饅頭以外のお菓子の種類も豊富です。コロナ禍の影響で、体験できないことや販売していないお菓子もあるようなので、来店前に公式HPや店舗に確認をしてみてくださいね。
店舗名 |
やまだ屋 宮島本店 |
住所 |
広島県廿日市市宮島町835-1 |
電話番号 |
0829-44-0511 |
公式HP |
コラボもみじや生もみじも人気【にしき堂】
出典:にしき堂公式HP
美味しいお菓子作りのため、日々新たな挑戦をつづけている「にしき堂」。年中無休の工場で毎日焼き上げられるもみじ饅頭に使われている原料は、こだわりのものばかり。小豆は、契約農家で作られている北海道十勝産。水は広島県海田町の名水を、米粉や餅粉も広島県産を積極的に使用しているのだそう。にしき堂といえば、もちもちとした食感が人気の広島新銘菓「生もみじ」。生もみじに使われているもち粉と米粉も広島県産が使用されています。ほかにも、アンデルセンとコラボした「あたらしもみじ」や藤子プロとコラボした「どこでもみじ」、アレルギーの子供のための「すこやかもみじ」など、ちょっとめずらしいもみじ饅頭がたくさん販売されていますよ。にしき堂も光町の本社ビルで工場見学を行っていますが、コロナ禍の影響で現在は休止されているようです。
店舗名 |
にしき堂 |
住所 |
広島県広島市東区光町1丁目13-23 |
電話番号 |
082-262-3131 |
公式HP |
いろんなお店のもみじ饅頭を食べてお気に入りを見つけてみよう!
値段も手ごろで、いろいろな味が楽しめる広島銘菓もみじ饅頭。原料にこだわって、食べる人のことを思いながら作られているやさしい味なので、お土産にはもちろん、毎日のおやつにもぴったりのお菓子です。ぜひお気に入りのお店や味を見つけてみてください。
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担当ライター