【中川産科婦人科】無痛分娩をチームで支える!女性麻酔科医にインタビュー
出産に対して、つらい陣痛に何時間も耐えて我が子と感動の対面を果たす…という、ちょっと壮絶なイメージを持っている方も多いですよね。確かに出産に痛みはつきものですが、分娩方法によっては痛みをやわらげることもできるんですよ!
広島市中区の「中川産科婦人科」は、麻酔で陣痛をやわらげる「無痛分娩」を実施している病院。今回は中川産科婦人科の産科麻酔科医・中川聖子医師にお話を伺いました!
“幸せなお産”のために、妊婦さんを“チーム”でサポート!
広島で無痛分娩を実施している中川産科婦人科
中川産科婦人科は1970年の開院以来、たくさんの出産と向き合ってきました。広島ママの間では、無痛分娩を行っている病院としても知られています。
無痛分娩とは、麻酔を使って陣痛をやわらげる分娩方法。中川産科婦人科では、硬膜外麻酔と呼ばれる方法で無痛分娩が行われています。分娩の進み具合に合わせて産科麻酔科医が麻酔の量を調整することで、痛みをコントロールする方法です。
そんな無痛分娩に欠かせない産科麻酔科医を務めるのが、中川聖子医師。出産の場に“女医さん”が立ち会ってくれるのは、出産するママにとっても心強いですよね!
無痛分娩では、産科医・助産師・産科看護師・産科麻酔科医がチームに!
中川産科婦人科では、無痛分娩に「チーム医療」で対応しているそうです。
「チーム医療」とは、それぞれの専門医療スタッフがチームとなり、患者さんの情報を共有しながら対等な立場で協力して医療の現場に対応することなのだとか。中川産科婦人科では、産科医・助産師・産科看護師・産科麻酔科医がチームを作って、無痛分娩にあたっています。たくさんの専門的な目で分娩に向き合うことで、医療サービスの質を向上できるのが、チーム医療のメリットです。
総合病院と提携。万一の急変時にも迅速に対応!
出産するための病院を選ぶとき、もしもの事態が起きたときの対応も気になるポイントですよね。中川産科婦人科では、妊婦さんの容体が急変したときにも速やかに対応できるように体制が整えられています。多胎妊娠や高齢出産などハイリスク妊娠の方の容体が急変したときや、胎児に異常が認められた場合、周辺にある5つの総合病院(広島大学病院、県立広島病院、広島市民病院、広島赤十字原爆病院、土谷総合病院)と連携して対応しているのだそうです。
緊急時の対応を学ぶ研修会の様子
また、中川産科婦人科では、どんなときにも適切に対応できるよう、スタッフに対して研修も行われています。こうした日々の努力が、医療技術の向上にもつながっているのですね。
このような研修の様子や院内の様子は、中川産科婦人科の公式FacebookやInstagramでチェックできますよ。
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無痛分娩に欠かせない麻酔科医・中川聖子医師にインタビュー!
無痛分娩の実施に欠かせないのが、麻酔を担当する「産科麻酔科医」です。ここからは、中川産科婦人科の産科麻酔科医・中川聖子医師にインタビューしました!
無痛分娩で中心的役割を担う「産科麻酔科医」
中川聖子(なかがわ まさこ)医師:産科麻酔科医。久留米大学医学部卒業後、広島大学医学部麻酔・蘇生科学教室入局。県立広島病院などを経て現職。
資格:日本麻酔科学会 麻酔科認定医
日本麻酔科学会 麻酔科専門医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コースインストラクター取得
日本母体救命システム普及協議会J-MELSベーシックコースインストラクター取得
産科麻酔科医とは、無痛分娩や帝王切開のときの麻酔を担当する、産科専門の麻酔科医のこと。中川聖子医師は産科麻酔科医として、これまで数多くの無痛分娩を実施してこられました。
「中川産科婦人科で本格的に無痛分娩を実施するようになったのは、2017年ごろからです。ただそれ以前にも、少数ですが実施しており、希望する方や問い合わせが徐々に増えてきたため、本格的に実施をスタートしました。今ではキャンセル待ちの方も含め、当院で出産予定の妊婦さんの約15%が無痛分娩を希望されます」と中川聖子医師。
中川産科婦人科の無痛分娩は、ママたちからの強いニーズを受けてスタートしたんですね。
東京の先進施設で研修。日本母体救命システム普及協議会インストラクター資格も。
無痛分娩で主流になっている「硬膜外麻酔」は、背中側の硬膜外腔と呼ばれる部分にカテーテル(細い管)を通し、麻酔薬を注入する方法。妊婦さんの状態を慎重にチェックしながら麻酔量をコントロールするため、高度な技術が必要とされます。
長年、麻酔科医として経験を積んでこられた中川聖子医師は、無痛分娩をスタートするにあたって、東京の無痛分娩実施施設で研修を受けられたそうです。
さらに中川医師は、分娩時の母体救命法を学ぶ「日本母体救命システム普及協議会」の講習を受け、「J-MELS(母体救命) ベーシックコース・インストラクター」に認定されました。
中川聖子医師(左)から母体救命法の研修を受けるスタッフ
院内研修では、中川医師自らスタッフの指導・育成にあたり、無痛分娩を含めた分娩時の万一の事態にも迅速に対応できるよう、繰り返しトレーニングを重ねています。
中川聖子医師は、「緊急時でも冷静に適切な対応ができるように、研修中は心拍モニターに擬似信号を流すなど、よりリアルで緊迫した雰囲気の中でトレーニングをしています」と話してくださいました。
無痛分娩を希望する妊婦さんにメッセージ
最後に、無痛分娩を希望するママや、興味を持っているママに向けて、中川聖子医師からメッセージをいただきました!
「出産の痛みに恐怖心を持っている方は結構多くて、中には痛みがトラウマになって妊娠をためらっている方もいらっしゃいます。中川産科婦人科では、無痛分娩で少しでもそんな不安や痛みをやわらげて、出産をサポートしてあげたいと思っています」
中川医師は、無痛分娩のメリットだけでなく、硬膜外麻酔のリスクや、緊急時の対応についても、事前にしっかりと説明。妊婦さん本人だけでなく、家族に納得してもらうことも大切にしているそうです。
中川産科婦人科の無痛分娩Q&A
ここからは、無痛分娩のよくある質問について、中川産科婦人科に教えていただきました!
Q:無痛分娩を希望する場合は、どれくらい前に予約が必要ですか?
「妊娠したかも?」と思ったら、なるべく早く受診し、初診時に無痛分娩を希望していることを伝えましょう。
無痛分娩には専門スタッフの配置が欠かせないため、中川産科婦人科でも1ヶ月間に実施できるのは12件ほど。キャンセル待ちも可能ですが、場合によっては希望に添えない可能性もあるので、まずは早めに相談してみてください。
Q:無痛分娩はどのような手順で行われるのですか?
中川産科婦人科で無痛分娩をする場合、出産予定日の1~2週間前を無痛分娩実施日としてあらかじめ決めておき、陣痛促進剤と硬膜外麻酔を使用する計画分娩となります。順を追って見ていきましょう。
①分娩前日
予定日前日に入院し、麻酔で使用する管を設置して準備を進めます。
②分娩当日
朝から陣痛促進剤を点滴し、定期的に血圧のチェックや内診などを実施。陣痛の進み具合によって、麻酔の量を調整。分娩までの間は、陣痛室(個室)のベッド上で過ごします。テレビやソファもあるので、リラックスして過ごせますよ。
③分娩
いよいよ分娩できる状態になったら、分娩室に移動。麻酔が効いていても、自然分娩と同様に“いきむ”ことができます。
中川産科婦人科で行われている無痛分娩については、こちらの記事もチェック!
中川産科婦人科は、広島で無痛分娩を考えているママをしっかりサポート♪
近年、日本でも知られるようになってきた無痛分娩。陣痛のストレスを軽減し、体力を温存できるため、産後の育児もスムーズにスタートできるかもしれません。
中川産科婦人科では、そうした無痛分娩のメリットだけでなく、リスクも含めて事前にしっかりと説明してもらえますよ。無痛分娩を検討している方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
医療法人 中川産科婦人科
所在地 |
広島市中区本川町2-1-16 |
電話番号 |
082-231-2832 |
休診日 |
木曜、日曜、祝日 |
公式サイト |
http://www.nakagawa.or.jp/ ※Web予約可 |
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担当ライター