子育て世代も意外と知らない!?無料で見学できる広電 千田車庫の魅力☆
広島電鉄本社ビル横にある千田車庫を知っていますか?知っていたとしても「広電の車両がたくさん停まっている、ただの車庫」というイメージの人も多いのでは?でも実は、子育て世代にぴったりの穴場スポットなのです!
広電本社横にある千田車庫とは?
広島電鉄グループは、“ひろでん”の愛称で親しまれる広島の地場企業グループです。市街地での移動にかかせない広電電車をはじめ、広島市内や呉市内を走る広電バス、建設会社やレジャー施設の運営など、広島に住む私たちの生活に根付く幅広いサービスを提供しています。
本社は広島市中区東千田町にあり、本社ビルのすぐ横にあるのが千田車庫です。千田車庫は広電で一番古い路面電車の車庫であり、所属車両の日常検査などを行っています。
また、敷地内にある変電所は被爆建物としても有名です。広島へ原爆が投下されたあの日、爆心地から約2kmという近距離で被爆しましたが、なんとか倒壊を免れた千田変電所。そのおかげで、なんと原爆投下から3日後には広電が広島の街を走り、市民を勇気付けたのだそうです。
千田車庫は広島復興の“はじめの一歩”となった歴史深いスポットでもあります。
車庫内を無料で見学できるって知ってた?
2年前のことです。新潟に住む私の友人が、電車好きの4歳の息子を連れて広島に遊びに来てくれることになりました。遊びに行く場所を計画しているときに、ふと頭に浮かんだのが「新潟には路面電車がないから、広電を見に行くのもおもしろいかも!」というアイディア。
さっそく広電本社に電話をかけると、とてもシンプルな返答。特段予約などをする必要もなく、見学したい日に直接千田車庫を訪問して、見学してくださいと言うのです。
えっ!?本当に??いきなり行って、大丈夫なの??
実際にその電話も、自分の名前や訪問人数を告げることなく終了しました。(しかし、対応自体はとっても丁寧で、さすがでしたよ!)
そして当日、恐る恐る車庫内へ侵入!たまたま通りかかった広電の運転士さんに「初めて施設見学に来ました」と言うと、快く事務所まで案内してくれました。
事務所は車庫入り口から40mほど歩いた左手にあります。そこで回覧板のような簡単な名簿に代表者の名前、住所、人数などを記載して手続き終了。もちろん料金などもかかりません。制限時間もありません。また、平日・土日祝日にかかわらず、基本的に広電の営業時間内であればいつでも見学はできるようです。
こんなに簡単に施設見学ができるなんて!!
わが家にももれなく電車好きの息子いるため、このとき友人と一緒に千田車庫を訪問して以来、幾度となく遊びに行っています☆
車庫内を自由に見て回れるスタイル
千田車庫の施設見学は案内をしてもらえるわけではなく、自分たちだけで施設内を歩いて回るスタイルです。以下の簡単な注意点を守りさえすれば、車庫内を自由に見学できます。誰かに気を遣うことなくマイペースにゆっくり楽しめるので、子連れのファミリーにもおすすめですよ。
<見学の際の注意点>
●稼働している車庫なので、車両の出入りには十分注意すること
●車庫内の電車に乗らないこと
●キケンなので車両と車両のすき間には入らないこと
●車両を点検・整備する屋根がある施設内には入らないこと
その他、私個人が見学の際に注意していることは、訪問時間です。朝夕のラッシュ時はたくさんの車両が行き交うため、子連れの施設見学は避けた方が良いと思います。一旦車庫から出て行った車両はグルグルと市内を走っているため、日中はほとんど車庫には帰ってきません。午前10時~午後3時くらいであれば、安心してゆっくり車両を見て回ることができますよ!
千田車庫の見どころランキング☆
自由に見て回れるスタイルなので楽しみ方も人それぞれですが、わが家の独断で千田車庫の見どころをランキング形式で発表します!
1位 とにかく近くで広電を観察できる
路面電車は走っている広電でも近くで見ることはできますが、車庫内の停車している車両であれば細部までゆっくり観察することができます。わが家の3歳の息子のお気に入りは車輪!車両によって車輪の周りの構造も違っておもしろいですよ。
2位 製作年度の古い車両探し
車庫内には「京都電鉄」や「大阪電鉄」など、別の街からのおさがり車両や木造車両、製作年度から見て被爆しているであろう車両など、さまざまな車両を見学することができます。私が見た中で一番古かったのは、昭和17年製作モハ650形という車両です。ぜひ探してみてください!
3位 点検作業を間近で見学できる
点検する施設内に立ち入ることはできませんが、ドアなどで遮られているわけではないので、すぐ近くで点検や整備作業を見学することができます。車両の足回りの点検など、鉄道マンのかっこいい仕事姿は見ていて飽きません。
定期券売り場でグッズ購入
見学が終わったら、広電本社側に歩いてすぐの場所にある「定期券うりば」にもぜひ立ち寄ってみてください。こちらでは広電グッズが販売されています。中には千田定期券売り場でしか手に入らない限定グッズなどもあり、マニアにはたまらない穴場スポットです。
息子のお気に入りは広電デザインのホッチキスです!
魅力いっぱいの千田車庫☆これからもお世話になります!
時間制限もなく、無料で楽しめる千田車庫の施設見学についてご紹介しました。古い車両やラッピング車両などの珍しい車両は見て歩くだけでも楽しめるため、子育て世代だけでなく、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に遊びに行くのもおすすめです☆
担当ライター