なにもかもイヤ?!子育て中のイヤイヤ期エピソードとイヤイヤ期の過ごし方
子育て中のママやパパが経験する、子どものイヤイヤ期。魔の2歳児といわれることもあるかもしれません。英語にも「the terrible twos(魔の2歳児)」というフレーズがあるくらい、この時期の子どもの「イヤ!」は万国共通で大人を翻弄しているようです。今回は、3歳差の姉妹を育てる我が家のイヤイヤ期エピソードと、イヤイヤ期の過ごし方をご紹介します。
え?!なんでこれがイヤ?理解できなかったイヤイヤの内容
子育てが始まる前の私は、実はイヤイヤ期を大変なものだと思っていませんでした。想像していたイヤイヤ期というのは、「赤いのはイヤ!青がいい!」とか「お肉はイヤ!魚がいい!」とか理解可能なイヤ!だと思っていたからです。それに、「歯磨きはイヤ!」と言ったとしても、口でイヤっていうくらいだし歯を磨くことの重要性を説明したらちゃんと分かってもらえると思っていたのです。今考えるとお気楽ですよね(笑)。長女がイヤイヤ期を迎えたとき、実際のイヤイヤ期は想像とは異なることを知りました。
長女の場合、例えば歯磨きがイヤだとすれば全力でイヤでした。歯ブラシを見るだけで走って逃げます。つかまえると体をよじって逃げます。それでも歯磨きしようとすると、この世の終わりかくらいに泣きます。歯ブラシは取り上げて投げ捨てます。最終的に口を絶対開けません。「歯磨きしないと虫歯さんになるよ~」という親の説明は、泣き声にかき消され、当の本人には最初から声も届きません。「それまでは歯磨きさせてくれていたのに…」と正直戸惑いました。「単に歯を磨くだけなのになんで?!」と理解できなくて、毎日続く歯磨きの攻防戦に段々ヘトヘトになっていきました。子どもが泣き疲れて寝たあとで、歯磨きシートで歯をふいたり、1日1本だけでも、と狙いを定めてブラシを当てたりしてやり過ごしていたことを覚えています。
他にも「服を着替えるのはイヤ」「寝るのはイヤ」「お風呂はイヤ」「髪を洗うのはイヤ」「お出掛けはイヤ」「公園から帰るのはイヤ」など、とにかく何でもかんでもイヤです。予想の範囲内のイヤ!はまだよいですが、「クッションカバーを替えるのはイヤァァァ!」「靴下は後ろ前じゃないとイヤァァァ!」「カメラを向けられるのはイヤァァァ!」「大人だけで話すのはイヤァァァ!」などで突っ伏して号泣されると、もう謎でした。理解もできないし、泣き止ませることもできないし、段々イライラしてくるし、で「イヤイヤ期って大変過ぎる…」と悩むこととなるのです。
イヤイヤ期の過ごし方が変わったあさり事件
今考えると、長女のときは、イヤ!が発動するたびに、言うことを聞かせようとしてヘトヘトになっていたのだと思います。大人げなく、子どもと喧嘩になってしまうこともよくありました。でも、そんな毎日を過ごすうちに、イヤイヤ期の過ごし方が変わった事件が起きたのです。
ある日、夕飯にあさりを食べようと思って砂抜きをしていたら「あさり、イヤー!」と長女号泣。いつもなら「イヤって言ってもさ、あさりは美味しいし、食べて食べてって言ってるよ」と長女を説得しようとしたと思うのですが、その日は「なんでイヤなの?」と聞いてみたのです。すると、「あさりは生きてる、食べるのがかわいそう、飼いたい。」とイヤの理由を話してくれたのでした。イヤ!に理由があることを知った私は、長女の意向に沿って数日あさりを飼ったのち、家族で1時間かけてドライブし、広島市内の海に返しにいきました。スーパーで売られていたところを命拾いしたあさりは、さぞ長女に感謝しているだろうと思うと笑えて、そのときからイヤイヤ期の過ごし方がガラリと変わったのです。
イヤ!がでると、まず理由を尋ねるようになりました。子どものイヤ!には子どもなりの理由があるし、それをできるだけ叶えてあげれば、子どもも落ち着くということを知ったからです。もちろんおやつの食べ過ぎや歯磨き、友達との関わり方など、全てのイヤ!に添えるわけではないけれど、「子どもの健康を害さないか」「他人に危害や迷惑を加えないか」などを考えたうえで、OKの場合はできるだけその「イヤ!」に沿えるやり方がないか、工夫をするようになりました。
イヤイヤ期はどこまで子どもに寄り添えるかの工夫が試される時期?
長女のイヤイヤ期を経て、我が家は次女が今絶賛イヤイヤ期を過ごしています。「(晴天でも)長靴じゃなきゃイヤ」「上はハート柄、下は猫ちゃん柄の服じゃなきゃイヤ」などいろいろ言ってきますが、柄柄の派手ファッションでも、左右別々の靴下でも、晴れの日に長靴でも誰も困らないので、なんでもOKです。長女のときには困惑していたイヤイヤ期ですが、今ではイヤイヤ期は、「口が勝手に“イヤ”って言って、子どもも困って泣くんだろう」くらいに理解して、どこまで子どものイヤ!に寄り添えるかを試しながら過ごしています。
イヤイヤ期は子育ての醍醐味
次女のイヤイヤ期を長女のときより余裕をもって過ごせているのは、長女のイヤイヤ期が落ち着いていく様子を見ているからだと思います。全力でイヤ!となる時期は大変だけど、イヤイヤ期もいつか終わる子育ての醍醐味のひとつと捉えれば、少し気が楽になるかもしれません。
担当ライター