世の固定観念に注目したワークショップを取材!広島の子育てパパが、周囲の言葉にモヤっと感じた理由とは…?!

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「パパが幼稚園の送迎なんて、えらいですね」「育休取るなんてイクメンだね」。日頃、私たちもつい言ってしまいがちなセリフですが、実はこうした言葉にモヤモヤを感じているパパたちがいます
このような世間一般の思い込みに対し、子育て中のパパが感じるモヤモヤをテーマに熱く意見を出し合い、社会へ発信することを目的に、とあるワークショップが開催されました。pikabu編集部も、その様子を取材させていただくことに!
女性目線の「モヤモヤ」はママ友同士でよく話すけど、子育てパパだって、秘めたモヤモヤがたくさん!一体どんな話が繰り広げられたのか?さっそく見ていきましょう!

子育てパパが感じる「家事・育児のモヤモヤ」に注目!広島県「わた生きゼミ」開催

「わた生きゼミ」で子育てパパが物申す!

今回取材させていただいたのが、9月から全3回に渡って開催された「わたしらしい生き方を選択するためのワークショップ」通称「わた生きゼミ」。今回の参加者は、広島で子育て中のパパたち11人。年齢も職業もさまざまな参加者の共通点が、家庭で家事・育児を当たり前に行っているということ!

広島県わたしらしい生き方応援課の主催、公益財団法人広島県男女共同参画財団の運営で行われた「わた生きゼミ」。主な会場となったのが、平和記念公園の隣りにある「おりづるタワー」の10階、この財団の施設「 エソール広島」です。

こちらのフロアには、交流スペースや研修室のほか、ジェンダーについて書かれた書籍が並ぶ情報スペースもあります。誰でも気軽に立ち寄って、本を読んだり借りたりできるそうですよ。

テラスからの景色も一見の価値あり!こちらも、誰でも利用できるのだとか☆

開催1回目:日頃感じるモヤモヤについて意見交換

司会進行もパパ!テーマ共有と参加者の自己紹介からスタート

わた生きゼミ初日の9月17日。エソール広島に、広島県内で子育てをしているパパ達が集まりました。

まずマイクを握ったのは、参加者であり進行役の1人でもある片元 彰(かたもと あきら)さん。
実は、“父親支援事業”を推進する「NPO法人ファザーリング・ジャパン中国」の代表理事を務める片元さん。専業主夫として家事育児を5年間行ったという経験談もまじえ、「男性は仕事、女性は家庭」という固定観念への課題提起を最初に行いました。
女性向けのこうしたセミナーは多いけど、完全に父親がメインなのは、かなり新鮮!

つづいて、日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社に勤める、橋本 洋輔(はしもと ようすけ)さんを進行役に、参加しているパパたちが一人ずつ自己紹介。

上のお子さんが15歳になるというベテランパパに、双子ちゃんのパパ、なかには3番目のお子さんが生まれたばかりという方もいました!
「家事のなかでも、洗濯物の干し方にこだわりがあります」
「水回りの掃除が好きなんです」
「料理が苦手で…」
といった話題では、参加者同士で笑いや共感の声も。
話を聞いていると、まるでママ友同士のトークのよう!家事育児で感じることって、実は男性も女性も関係ないんですね。

なおこの日は、グラフィックレコーダーの住田 桃子(すみだ ももこ)さんにより、話の内容をその場でイラストに書き起こす“グラフィックレコーディング”も実施されました。
上でご紹介した素敵なイラストも、自己紹介をもとに住田さんが作成したもの♪

グループごとに”家事・育児で感じるモヤモヤ“を出して意見交換

さて、いよいよ本題へ!
「日常で感じる、性別による固定的な役割分担についての違和感」というテーマで、グループごとに意見を出し合います。
さて、彼らが日頃感じているモヤモヤとは…?

・保育園や幼稚園の送迎はお母さんばかり
・周囲から「イクメン」と言われることに違和感
・時短勤務・パート勤務は女性が多い
・子どもの看病は母親の仕事と思われている
・男性は育休を取りづらい

なるほど、さすが家事・育児を日頃から行っているパパならではの視点が!

確かに、女性が育児をしても「イクママ」とは呼ばれないのに、なぜ男性だと「イクメン」と呼ばれるのか…??
イクメンというワードの背景には、「育児をする父親=珍しい」という考えがまだまだ根強くあることに気付かされます!

こうしたさまざまな声をもとに、モヤモヤ解消に向けてまとめられた意見がこちら。

・身近な変化で社会を変えよう!
・まわりを気にしすぎなんじゃない?

そして、2回目・3回目に続きます!

開催2回目:Zoomミーティングにてグループワーク

9月28日に行われた2回目は、平日の夜ということもあり、Zoomミーティング上で開催されました。
2回目では、1回目の内容をふまえ、「今回の気付きを社会に発信する方法」を検討。最終的に、

◇日常のモヤっと体験を一言で提起
◇身近な人への手紙形式で、自分らしく生きるためのちょっとしたアクションを“わた生き宣言”として発表

という2つの内容に決定。
さて、どのような形になったのでしょうか…?

開催3回目:モヤっと体験を全体で発表!

個人でフリップを作成。今回の制作物を発表!

10月10日、いよいよ3回目の開催です。

まずは、各自が改めて考えてきた“モヤっと体験”をフリップにまとめる作業から。なかにはこの日のために、写真やイラストを前もって用意してきたという方も☆

最後は、それぞれが伝えたい“モヤっとした体験”を発表!

「パパが仕事を休んでいいのは、特別なときだけなの?」子どもの用事で休むのは、基本的にママなの?

「男性なのにってどういうこと?」「どうしてえらいの?」家事育児のメイン=主役は女性だと、誰が決めた?!

そして同様の意見がとても多かったのが、こちらの体験談!「男性の育休=ただの休み」という世間の思い込みにモヤっ。

まだまだほかにも、はっとさせられる意見がたくさん!
なお今回の発表内容は、エソール広島の公式インスタグラム等でも発信される予定だそう。ぜひ、こちらもチェックしてみてくださいね☆

エソール広島公式インスタグラム

エソール広島公式Facebook

妻や仕事仲間などに宛て、今後の意気込みを宣言!

最後に、身近な人への手紙という形で“わた生き宣言”も発表。やはり多かったのは「妻へ」と書かれた方で、

「今後は、PTA活動にも積極的に参加するよ」
「僕たちの家庭での役割は、僕たち自身で決めよう」

など、家事・育児を家族で協力して一緒に頑張っていこう、という前向きな宣言が多数!
またなかには、会社の部下に向けて「育休を取りやすい雰囲気づくり」を誓う方も☆

「まずは、まわりにある小さな思い込みに気付くことが第一歩。今回のワークショップでさまざまな気付きがあり、確実に一歩を踏み出せた気がします」と、進行役の橋本さん。
今回の体験が、参加者のみなさんの次のアクションにもつながるに違いありません。

わた生きゼミ第2弾・第3弾も開催予定!

仕事に男性も女性もないように、家事・育児にだって男性も女性もありません。各家庭の状況に応じて、できる人がすればいい。そうした、いろんな家庭の在り方を柔軟に受け入れられる社会にするためにも、まずは性別についての固定観念を、我々ママも取っ払うことが大事だと、今回のワークショップで気付かされました。

なお今後、広島県では、わた生きゼミの第2弾・第3弾も以下のテーマで開催予定!

◇第2弾「学校生活とジェンダー」(10/28・11/12)
◇第3弾「子どもとメディア」(仮)

こちらについても、公式HPで詳細がアップされる予定なのでお見逃しなく!

身のまわりの“固定観念”の見直しを!

今回参加した方からは、「家事・育児のことを男性同士で話すこと自体が滅多にないので、今回がとてもいい機会に。今後も情報報共有の場として、こうした機会があれば」といった感想も。ママたちと同じように、パパたちのためのこうした集いの場所も、もっとあってもいいのかもしれません。
今の子どもたちが大人になったときには、今よりもっと自由で自分らしく生きられる世の中になっていてほしいもの。そのためにも、まずは身のまわりに潜む先入観や偏った考え方を見直して、少しずつでもフラットにしていきたいものですね。

【公益財団法人 広島県男女共同参画財団 エソール広島】

住所

広島市中区大手町一丁目2-1おりづるタワー10階

電話番号

082-242-5262

公式HP

http://www.essor.or.jp/

公式Instagram

@essor.hiroshima

公式Facebook

https://www.facebook.com/essor.hiroshima/

 

【広島県環境県民局 わたしらしい生き方応援課】

住所

広島市中区基町10番52号

電話番号

082-513-2746

公式HP

https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/42/

担当ライター

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